Kalmanson & Co. Attorneys At Law
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DUNHILL事件

  • 取締役自らが指揮した総額1億ドルに上る空前の詐欺事件で、イスラエル史上最大規模の清算手続きとして現在も審議は継続している。

  • 事件の背景:Dunhill社は、ベエルシェバ市内120,000平方メートルの敷地に建設された四ヶ所の工場であった。同社社長は偽装手段として同社の形式上のオーナーを架空の複数の企業と海外の個人としていたが、実際の主要人物はDavid Fisher氏であった。
    工場建設の資金獲得のため、同社は1992年ルクセンブルグにあるイタリア系銀行Banco di Napoliと融資契約を成立。また、このプロジェクトの建設費用85%を占める95,710,000ドルの融資がイタリア政府系法人Saccheによって保証された他、残りの3400万ドルに関しては、同社オーナーが同社の資本として投資することで賄われた。さらに、実際には1450万ドルしか支払われなかったものの、同社はイスラエルの投資センターから6500万ドルの投資許可も受けていた。このように同社に対し多額の金が用意されたにもかかわらず、実際には工場の建設は完了せず、投じられた金のほとんどが別の経路でFisher氏の手に届けられ、巨額の詐欺が行われていた。
    同社は1998年に清算手続きに入り、清算人となった公認会計士のZvi Yochman氏は、当事務所のサービスを用いながら、同社の負債総額1億3000万ドルはFisher氏個人の責任であることを求める請願書を裁判所に提出した。請願書の内容はこちら。
    2002年5月、地方裁判所は銀行および投資センターに対するDunhill社の負債額112,560,000ドルはFisher氏個人の責任であると判断した。最終的な判決文はこちら。

  • Fisher事件の訴訟過程では、地方裁判所がルクセンブルグ、 リヒテンシュタイン(ファドゥーツ)、英領バージン諸島、マン島、スイス、バハマ、英国等、国際的な司法制度において金融機関や信託会社に対して言い渡されたマレーバ差止め命令とアントンピラー命令を受け入れたことは特記しておきたい。上記の命令はこれらの国々によってさらに強化されることになり、また、この命令により、膨大な原文資料が上記金融機関と信託会社によって当事務所に引き渡されることになった。この原文資料により、銀行や投資センターに対して偽造行為を企てるFisher氏を匿ったり、また正当な投資に見せかけることで資金運用メカニズムの開示を可能にした、それまで全く不明だった同社の所有構造が明らかとなった。要求の本文についてはこちらをクリック

  • また、この事件に関し、Fisher氏のために架空の"オーナー"となっていたAlan Katz氏が「証人」になることに合意したことも重要な点となった。清算人がKatz氏に不利になるような手続きを進めないことを明記した合意書(裁判所でも承認)にKatz氏も署名をし、Katz氏は清算人と協力して証言を行った。Katz氏の証言によって、地方裁判所の判決にも含まれたように、銀行と投資センターに対して提示また実施した内容は事実と異なり、実際はKatz氏とFisher氏がこのプロジェクトの資本に対して全く投資していなかったことが明らかとなった。具体的には、Fisher氏が銀行から得た資金を繰り返し投資していただけで、それを「資本」と提示していた。また、融資を得るために提出が求められる建設工事進行状況の証明書については、Fisher氏が所有する契約会社から送られてきた報告書にKatz氏がサインをするだけで、報告書の内容の確認、また記載通りに工事が進行しているかどうかの検証もされなかったことも、同氏の証言によって明らかとなった。
    Katz氏は1995年、ニューヨーク市でこのプロジェクトの竣工証明書に署名したが、その証明書には工場が同社の下で監督されてきたこと、また合意通りの要求に準じて資金が投じられたこと、そして同社に引き渡されたこと等が明記されていた。この証明書によれば、銀行は1100万ドルの前金を支払ったことになっている。しかし実際には、この事業を監督した事実がないばかりか、1995年にこのプロジェクトが終了した事実もなかった。さらに、当事務所がリヒテンシュタインのファドゥーツで申し立てた結果押収できた証拠書類に基づき、Lunidar Stiftungという名の会社が1992年にファドゥーツで設立されていたことが裁判所で採用された証拠で明らかとなった。この会社は、マン島の信託会社を通してDunhill Properties社の株を所有していたが、その企業こそこのコングロマリットのオーナーであった。Katz氏の証言、及びLundiar文書公開後のFisher氏供述書でも述べられているように、Fisher氏はLunidar社の権利の95%を手にし、Katz氏が残り5%を手にしていたことも、これらの書類で明らかとなった。また、銀行と投資センターに提示されていた内容とは異なり、Fisher氏はそのコングロマリットを支配下におき、事実このプロジェクトに関する契約者も、またデベロッパーもFisher氏であったことが明らかとなった。Fisher氏は同社にかかる建設費を約3000万ドル規模から1億1600万ドルという天文学的数値に引き上げるためにその立場を利用していた。

  • Fisher氏は総額約1億1200万ドルに上るコングロマリットが抱える負債の全ての責任を負うよう命じた判決を受けて、最高裁判所に上告の申し立てを行った。最高裁判所は、Fisher氏がコングロマリットの抱える負債に対して個人的な責任があることを示した地方裁判所の判決を支持したが、Fisher氏が負うべき責任の範囲については地方裁判所に審査を差し戻した。その要求を受けて地方裁判所はFisher氏の責任を約6000万ドルに訂正する判断を示したが、清算人は当事務所を通して、上記の判決を受けて最高裁判所に上告の手続きをした。また、Fisher氏も同様に上告した。

  • 清算人は、当事務所のサービスを利用することで、世界中に展開するFisher氏の資産及び同氏が支配していた会社の差し押さえに尽力していることは明記しておきたい。押収された資産総額はそれほど多くはないが、最終的な採決が下されない限り、これらが売却されることは決してない。最高裁判所の判決が言い渡されれば、当事務所は世界中で押収したそれらの資産売却に向けていち早く行動し、またその売却で得た売上高は同社債権者の利益となるよう清算の手続きで加算される。